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SwiftのBox APIでファイルを作成する。

この記事は2018年10月07日に投稿しました。

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目次

  1. はじめに
  2. 前提
  3. ファイル作成処理
  4. おわりに

絶対に挫折しないiPhoneアプリ開発「超」入門 増補第6版【Swift 4 & iOS 11】完全対応 (Informatics&IDEA)

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1. はじめに

こんにちは、iOSのエディタアプリPWEditorの開発者の二俣です。
今回はSwiftのBox APIでファイルを作成する手順の紹介です。

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2. 前提

iOSアプリからBox APIにアクセスするため、Box iOS SDKライブラリを使用します。
以下の記事を参考に、Box APIを使用する準備をしておいてください。

paveway.hatenablog.com

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3. ファイル作成処理

SwiftのBox APIでファイルを作成するAPIは用意されていません。
代わりに空のファイルデータをアップロードしてファイルを作成します。
そのためfileUploadRequestToFolderメソッドを使用しします。

以下がファイルを作成する手順です。 この手順は、Box iOS SDKライブラリのドキュメントFilesUpload a Fileを参考にしました。

  1. Boxのクライアントオブジェクトを取得します。
  2. クライアントオブジェクトのfileUploadRequestToFolderメソッドで、ファイル作成リクエストを生成します。
    fileUploadRequestToFolderメソッドの引数には、

    • ファイルを作成するディレクトリのID
    • ファイルデータ(今回は空データ)
    • ファイル名

    を指定します。

  3. ファイル作成リクエストのperformメソッドを実行し、ファイルを作成します。 ファイル作成の場合、進捗状況を通知するクロージャーと、作成した結果のクロージャの2つが用意されています。 ネットワークアクセスしますので、PWEditorではファイル作成中は、処理中ダイアログを表示しています。
  4. エラーがあれば、作成した結果のクロージャーの引数errorが設定されます。
    作成したファイルは作成した結果のクロージャーの引数fileが設定されます。

実装例

import BOXContentSDK

/**
 ファイルを作成します。
 
 - Parameter parentId: ファイルを作成するディレクトリのID
 - Parameter fileName: ファイル名
 */
func createFile(_ parentId: String, fileName: String) {
    // 1. クライアントオブジェクトを取得します。
    guard let client = BoxContentClient.default() else {
        // クライアントオブジェ久我取得できない場合、処理を終了します。
        // 必要に応じてエラー処理を行ってください。
        return
    }
    
    // 空データを生成します。
    let data = Data()
    
    // 2. ファイル作成リクエストを取得します。
    guard let request = client.fileUploadRequestToFolder(withID: parentId, from: data, fileName: fileName) else {
        return
    }
    
    // 3. ファイルを作成します。
    request.perform(progress: { (totalBytesTransferred: Int64, totalBytesExpectedToTransfer: Int64) -> Void in
        // 処理中に呼び出されます。
        // 必要に応じて、進捗状況の表示等の処理を行ってください。

    }, completion: { (file: BOXFile?, error: Error?) -> Void in
        // ファイル作成処理が完了した時に呼び出されます。
        
        // 4. エラーかチェックします。
        if let error = error {
            // エラーの場合、処理を終了します。
            // 必要に応じてエラー処理してください。
            return
        }
        
        // 4. ファイルが作成されたかチェックします。
        guard let _ = files else {
            // ファイルが作成されていない場合、処理を終了します。
            // 必要に応じてエラー処理してください。
            return
        }

        // 以降正常終了した場合の処理を記述してください。
    })
}

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4. おわりに

ファイル作成の場合、進捗状況が取得できるクロージャーも用意されています。
PWEditorでは子のクロージャーは利用しませんでしたが、よく考えられていると思います。

エンジニアのためのQ&Aサイト【teratail】

詳細!Swift 4 iPhoneアプリ開発 入門ノート Swift 4+Xcode 9対応

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紹介している一部の記事のコードはGitlabで公開しています。
興味のある方は覗いてみてください。

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