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SwiftのiCloudで初期化処理を行う。

この記事は2018年07月10日に投稿しました。
この記事は2018年07月21日に更新しました。

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目次

  1. はじめに
  2. 初期化処理
  3. iCloudの有効/無効判定処理
  4. おわりに

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1. はじめに

こんにちは、iOSのエディタアプリPWEditorの開発者の二俣です。

今回はiCloudDocumentSyncライブラリを使って、iCloudを初期化してみます。

iCloudDocumentSyncライブラリの初期化処理は、"setupiCloudDocumentSync"メソッドを呼び出すだけです。

PWEditorでは、ドキュメントiCloudDocumentSyncライブラリの"Setup"を参考に実装しました。

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2. 初期化処理

"使用する準備を行う"において、XcodeプロジェクトでiCloudの"コンテナID"を登録したと思います。
ドキュメントによると、この"コンテナID"を"setupiCloudDocumentSync"メソッドで設定します。
"setupiCloudDocumentSync"メソッドの引数に"コンテナID"を指定しますが、"nil"を指定すると自動的にXcodeで登録した"コンテナID"を選択してくれます。

またドキュメントによると、"delegate"も設定するように記述されています。
しかしここでは初期化処理のみ行うため、"delegate"の設定は後ほど行います。

"verboseLogging"メソッドで"true"を設定すると、iCloudDocumentSyncライブラリの詳細な動作ログが出力されます。
この動作ログはデバッグ時に有用なので、PWEditorではDEBUGビルドのみ出力するようにしています。

import iCloudDocumentSync

@UIApplicationMain
class AppDelegate: UIResponder, UIApplicationDelegate {

    func application(_ application: UIApplication, didFinishLaunchingWithOptions launchOptions: [UIApplicationLaunchOptionsKey: Any]?) -> Bool {
        // iCloudの初期化を行います。
        initICloud()
    }
    
    /**
     iCloudの初期化を行います。
     */
    func initICloud() {
        // iCloudオブジェクトを取得します。
        if let cloud = iCloud.shared() {
// DEBUGビルドの場合
#if DEBUG
            // 詳細な動作ログを出力します。
            cloud.verboseLogging = true
// RELEASEビルドの場合
#else
            // 詳細な動作ログの出力を禁止します。
            cloud.verboseLogging = false
#endif
            // コンテナIDを登録します。
            cloud.setupiCloudDocumentSync(withUbiquityContainer: nil)
        }
    }
}

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3. iCloudの有効/無効判定処理

iCloudを使用する場合、他のクラウドストレージと異なりサインイン/サインアウトは必要ありません。
代わりにiCloudが有効か無効か判定する必要があります。

iCloudDocumentSyncライブラリでは、iCloudの有効/無効判定を"checkCloudAvailability"メソッドで行います。

import iCloudDocumentSync

/**
 iCloudが有効か無効か判定します。
 
 - Returns: 判定結果 true:有効 / false:無効
 */
func isICloudAvailable() {
    // iCloudオブジェクトを取得します。
    guard let iCloud = iCloud.shared() else {
        // iCloudオブジェ久が取得できない場合、無効とします。
        return false
    }
    
    // iCloudが有効か無効か取得し、その結果を返却します。
    let isAvailable = iCloud.checkCloudAvailability()
    return isAvailable
}

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3. おわりに

これでiCloudにアクセスできるようになりました。
次はファイル一覧を取得してみます。

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